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カタ・ジュタ国立公園内に「風の谷」という場所があることをご存知ですか?あー、なんて人間はちっぽけなんだろうって感じる場所です。

そういえばどこかで聞いたことがある地名…一説では、あのスタジオジブリの巨匠、宮崎駿監督が描いた「風の谷のナウシカ」のモデルになったとも言われています。公式に否定されていますが、真相は分かりません。

今回は、そんな広大な大自然が広がる風の谷をトレイルした様子を書き残しておきます。

風の谷【カタ・ジュタ】

風の谷は午前11時には閉まってしまうそうなので、寝坊してしまった僕らは急いで風の谷に向かいました。まあまあギリギリだった気もするけど、すんなり入ることが出来ました。ポツポツと人が歩いているのが見えます。入り口で給水できる場所があります。

カタジュタ 風の谷

1st LOOKOUT-KARU

ここは、風の谷の駐車場から少し歩いた所にある、最初のLOOKOUT(展望台)です。僕らの他にも様々な国の観光客がいましたが、写真撮影はゆっくり出来るほどの人数です。

カタジュタ 風の谷

写真の腕が悪くて申し訳ないです。実際には、この数倍美しい景色が広がっています。

カタジュタ 風の谷

ウルルの時もそうでしたが、風の谷にも恐ろしいハエ達が僕らを待ち構えていました。

ハエ「わーい!餌だ!水分だ!」

乾燥地帯に生息するハエ達は、水分を欲しているそうです。だから人間の皮膚についた汗などの水分に群がってくるらしいのです。

僕の相棒トモさんも、ウルルでの教訓を生かし、今日はハエ取りネット(10AUDくらい〜でどこでも売っています。グレードによって少し値段が違います)を装備してきました。シャンプーハットを被ったおばちゃんか、はたまたアラブの石油王にしか見えないトモさんですが、買ってよかったと言っていました。

ですが、完全にハエ取りネットを被ってしまうと視界ということで、トモさんは前方をあげて顔を出していました。そこを奴らに襲われている所です。

カタジュタ 風の谷

そーいやペルーに行った時も、虫にやられた想い出が…あっちは蚊だったけど…寝させてもらえなくてきつかった。ちなみに今回は虫除けスプレーも全身にかけています。

感動の再会を果たした場所!砂漠のオアシスに佇むワカチナのホテルは1泊いくら?

襲われていたトモですが、完全復活しました。

カタジュタ 風の谷

僕はハエ取りネットは被っていません。虫除けスプレーである程度いけるだろうと思っていたことと、こんな開放的な真夏の旅行に被り物は嫌だったのです。ビジュアル的にもなんか嫌だったのです。しかし、かなりのデメリットを差し引いても、ハエ取りネットはあった方がいいかもしれません。それくらいハエ達は、観光の気を散らしてくれます。

カタジュタ 風の谷

2nd LOOKOUT-KARINGANA

1st LOOKOUTで結構ゆっくりしてしまったので、先に進みます。しばらく傾斜が続き、登ったり下ったり、石た小岩がゴロゴロしているので、登山靴がベストなんでしょうが、僕は安い運動シューズ。ズルズル滑りました。途中狭い道とかもあるので、その時は、人を無理して追い越さずに流れに身を任せます。そして、2nd LOOKOUTにたどり着きました。

カタジュタ 風の谷

ここがめちゃくちゃ絶景なのです。まだトレイルコースは半分も来ていない場所ですが、僕は後から思い返すと、風の谷の中でここが一番好きなスポットでした。山道を歩いていたら、突然こんな景色が目に飛び込んで来ます。

カタジュタ 風の谷

遠くから見ていたカタ・ジュタの姿も頭に浮かんで、

あちら系あちら系

あー今あの巨大な岩群の中に入っているんだ。不思議な気分だ。

遠くからカタ・ジュタを見ている人もいれば、中に入っている人もいる。遠くから見るカタ・ジュタはその大きさと神秘に圧倒されるし、中にいるとすごく落ち着く。遠くからよりも中に踏み入れた方が、広大な場所だと感じる気持ちが大きい気がする。不思議な場所だ。

僕とトモは腰を下ろし、しばらくこの光景を眺めていた。二人が口を閉じると、辺りはとっても静かでした。

TOMOTOMO

風の谷のナウシカの、舞台になったかもしれない場所。確かに周りの岩が”オーム”に見えなくもない。右の岩がお父さんで、左がお母さんで、なんか守られている感じがする

なんとなくだけど、普段のトモじゃないような気がした。選ぶ言葉とかじゃなくて話し方とか雰囲気とか。何かを悟ったかのよな語り口。まるで仏のようでした。この場所には、神聖な何かが住み着いているのかもしれない。

カタジュタ 風の谷

と、ひと気がだいぶなくなって来たので、僕らもようやく歩き出した。途中ツアーの人達らしき人達にも追い越されたし。時間も午前11時を回っていたので、僕らの後ろにはもう誰もいないかもしれない。もし熱中症で倒れても誰も発見してくれない…とそこまではこの時考えていなかったですが、そんな危険も考えておかなければいけないくらい、憶測が通じない自然の中では何が起きても不思議じゃない。

カタジュタ 風の谷

上の画像で見えていた、開けた荒野に出ました。正面や右側を見渡すと、隆起した岩がいくつもある。風の谷のナウシカよりも、個人的にはドラゴンボールの世界でご飯がピッコロに修行をつけられた場所に似ている気がした。

隆起した岩以外は本当に何もない荒野。まるで映画の中に入っているような感覚。あの岩って登れるのかな…?なんか人がいるような気も。ただの木かな。

プルルルルル…

あちら系あちら系

えっ?

TOMOTOMO

ええええっ!?

あちら系あちら系

彼女から電話だ!

TOMOTOMO

ここケータイ繋がらないはずじゃ…

あちら系あちら系

だってほら!?もしもし…

トモほどではないが、僕も驚いていた。こんな最果ての地のような場所で、日本にいる彼女から電話がかかって来て、今話していることが不思議すぎるww

最高の場所にいてめちゃくちゃ気分の良い、グッドなタイミングで電話かけてくるなあ♪( ´▽`)驚きと目の前に広がる景色でテンション高く、興奮したまま電話を切りました。このエピソードもなんか不思議だ。

カタジュタ 風の谷

左側を見ると、岩群はまばらでただの荒野が広がっている。この途方も無い広大な大地が、どこまでも広がっている。果てしない地平線を前にして、僕らはまた腰を下ろした。しばらく風に当たっていると、、、どこからともなくハーモニカの音色が聞こえて来た。

あちら系あちら系

ねー、なんか聞こえない?どこから聞こえるんだろう…俺だけじゃないよね?

TOMOTOMO

確かに聞こえる。近づいてくる

僕らの目線に現れたのは、ムーミン谷(知らない人もいたらごめんなさい)のスナフキンのような帽子を被って、スナフキンのようにハーモニカを吹いている男だった。僕らの視線を感じて、男はハーモニカを吹くのを辞めた。

あちら系あちら系

あの人逆走してない?

TOMOTOMO

どこから来たんだ?不思議すぎる…

そう、ここまで逆走している人とすれ違ったことは、一度も、、、ない!スナフキンは一体どこから来て、どこに向かっていくのだろう…

あちら系あちら系

Hey!!Once more again(もう一度お願い)!!

英語が通じる人なのかも分からなかったが、またハーモニカを吹き始めてくれた。その途端・・・

・・・

・・・

・・・

コケたwwwwwwwwwww

エーーーー芸人?スナフキンは芸人なのだろうか?ウケ狙い今のw?じゃなければ笑いの神が舞い降りたよあの人に!最高の不思議さと笑いをありがとう!その時の動画があるので、整理したら載せときますw

カタジュタ 風の谷

さあさすがに人が全然いないので、僕らもまた歩き出す。その前になんかふざけた写真撮ろうかとも思ったけど、そこまでの元気はなかったので辞めました。

少し歩くと、給水所や地図がありました。どこまで続くんだろうと思っていたけど、もうあと少しだな。一周を距離にしたら7.4kmで約4時間くらいらしい。僕らは全然それ以上にかかっているけど、まあ普通におおよそ歩けばそれくらいかな。2stLOOKOUTからが長いw

でも、体力がある人は、ぜひ一周してみてください!ほんと神秘的ですから。

カタジュタ 風の谷

後半は、岩に囲まれたトレイルに戻る。でも花が咲いていたり綺麗でした!普段花の写真とかとらない僕ですが、なんか撮ってしまいました。もちろん名前は知りません。

カタジュタ 風の谷 カタジュタ 風の谷 カタジュタ 風の谷

もうこの岩肌にも親しみを覚えます。ゴールはすぐ近くです。そして見慣れた景色(1回来ただけだけどw)に戻って来ます。最初のLOOKOUTの所です。非現実的な世界から戻って来た感覚で、達成感と清々しさで胸がいっぱいになります。

カタジュタ 風の谷

オルガ・コージ【カタジュタ】

カタジュタには「風の谷」以外にも「オルガ・コージ」という観光スポットがあります。

どこでもらったか忘れましたが(国立公園の入り口だっけな…)日本語で丁寧に書かれた地図や決まりごとみたいな紙をもらえます。左側がカタ・ジュタの地図です。VALLEY OF WINDS(風の谷)の下にWALPA CORGE(オルガ・コージと読むらしい)と書かれた場所があります。次はそこに行きます。

カタジュタ 風の谷 カタジュタ 風の谷 カタジュタ 風の谷

車でオルガ・コージの駐車場に移動し、また少し歩きます。すると、、、こんな場所にたどり着きます。

カタジュタ 風の谷

カタジュタの撮影スポットでも有名な場所らしいです。トモもはしゃいでました。

カタジュタ 風の谷

まだ先があるので進んでいくと、立派な岩がありました。いや、この崖みたいな壁が既に岩かw

カタジュタ 風の谷

プチトレイルですが、けっこう年配の方も歩いていらっしゃいました。

普段生活していて、あまり道無き道を歩くことって一般的にはあまりないですよね?ここは一応道しるべ的に道は作られているのですが、正確にどこからどこまでが道だみたいなものはあまり区別されていません。

でも人って不思議で、道の上を歩くことに慣れていると、目的地に向かって道っぽい道を通って最短のルートで行こうとするのです。僕だけ?

だから少し道を逸れると、少し不安になるのです。逸れてもいい場所で、決まりも制限も厳しくないのに、道っぽいところを歩こうとします。その感覚がとても不思議でした。僕がちょっと変わっているだけかもしれないので、お気になさらず!

カタジュタ 風の谷

勇気を出して道から逸れて、迫力満点の岩の絶壁に少しだけ登って、記念撮影しました。崖に見えますが、途中まではクライマーじゃなくても少しなら登れます。上の方は90度以上に反り返っていましたがw

カタジュタ 風の谷

オルガ・コージにあえてゴールを作るとしたら、ここです。ここより先はもう進めません。休憩スペースもあり、かなりしっかりと作られたLOOKOUTです。

カタジュタ 風の谷

このなんかスケールの大きな岩に挟まれた眺めが、すごい神秘的です。

カタジュタ 風の谷

丁寧にオルガ・コージにある植物の説明が書かれています。

カタジュタ 風の谷

ここから先は進めないよーって言ってます。肉眼でも道がなさそうなのは分かります。

カタジュタ 風の谷

ということで他の人が来る前に、記念撮影!

カタジュタ 風の谷

見れば見るほど、神秘的。岩の間に吸い込まれていく感じ。

カタジュタ 風の谷

僕らのも一人の相棒、レッドくん!!快適に僕らの旅をアシストしてくれています!日本車じゃないのが残念だけど、よしとしましょう。

カタジュタ 風の谷

カタ・ジュタ近くのLOOKOUT(ウルルも見える)

帰りに、カタジュタがいい位置で見えるLOOKOUTに寄りました。ぐずついたお天気なのが残念ですが、逆にそこまで暑くなく風が気持ちよかったです。

カタジュタ 風の谷

旅行者っぽくポージング♪

カタジュタ 風の谷

トモもベターな感じでポージング♪

カタジュタ 風の谷

僕らがいないと神秘的なカタ・ジュタ♪

カタジュタ 風の谷

LOOKOUTから駐車場の方角にウルルが小さく見えます。どこにいてもウルルとカタジュタが見えるので、面白いです。

カタジュタ 風の谷

カタ・ジュタ拡大図

カタジュタ 風の谷

まとめ

個人的にはウルルよりもカタ・ジュタの方が好きかもしれません。デンっと一つの岩である壮大なウルルもいいですが、いくつかの岩に囲まれたカタ・ジュタがなんか好きです。ウルルは刺激や凄みがあって、カタ・ジュタは優しさと癒しがある、あえて違いをいうとしたらそんな感じかな。

まあカタ・ジュタ観光の中で一番印象的だったのは、彼女の電話以上にムーミン谷に出てくるスナフキン(謎の男)です。彼は本当に不思議だったw

次回は空を飛びます

いよいよスカイダイビングのGOサインが!当たり前ですが、何日後ね♪ではなく、数時間後!うわっついにか!という気持ちとやっと飛べる!という気持ちが合間って、久々にドキドキ高鳴る胸の高揚を感じました。さて、空を舞う感じはどんな感じなのだろう。お漏らしや気絶しないことを願います。