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夢の一つだった、ニューヨークで過ごすカウントダウン!期待と一握りの不安を胸に、ついにその日がやってきました。
毎年この一大イベントの為に、世界中から推定100万人がニューヨーク・タイムズスクエアに訪れると言われています。ニューヨークのカウントダウンに参加したことのある人が、世界最高のカウントダウンだと言う裏側に、2度と経験したくない地獄のカウントダウンだと表現する人もいます。
一体、どんなカウントダウンになるのでしょうか。今回は、僕が体験した2015-2016の「2つのニューヨーク年越しカウントダウン」の瞬間と、それまでに起こった出来事をリアルな心情でプレイバック&シェアしていきたいと思います。リアルに経験したからこそ伝えたい、ちょっとしたアドバイスなども交えてお伝えしていきます。
夢を見ているかのようなNYのカウントダウン
本当に人生でも指折り数えるくらいの夢のような瞬間でした。映画やテレビの中でしか見たことのなかったニューヨークに今、自分がいて、世界中から人が集まるカウントダウンに参加できていることが、夢みたいでした。オムツを履いて…
ここからは、少し時間を遡ってニューイヤーの瞬間までの、どのような準備をして、どのように会場で過ごしたか、僕が実際に体験した軌跡を振り返ってみることにします。
万全の準備をして、オムツを履いた勇者達が集う場所…
最高の年越しの瞬間には、最高の準備が必要です。想い出を記憶するカメラなどはもちろんだと思いますが、気分を盛り上げる為のグッズを僕らも用意しました!そして、そのグッズの中にかなり抵抗のある必需品も混じっていました…大晦日のNYタイムズスクエアは、オムツを履いた勇者達が集う場所なのです。
人生で初めての経験、大人用紙おむつの履き心地
皆さんは、赤ちゃんの時以外に紙おむつを履いたことはあるだろうか?オリンピックの観戦など、長時間目が離せない催し物を見に行ったことのある人は経験済みかもしれないですね。僕は、初めてでした。
そう、ニューヨークのカウントダウンは、一度入ったら出られない恐怖の耐久カウントダウンでもあるのです。正確には出られないのではなくて、出れるんですけど人が多すぎるのと、テロなどのセキュリティー対策面から、一度出たら戻って来れない危険性があるのです。

当然トイレも出来ません。もともとあるストリートに柵を設け、カウントダウンの会場にするわけですから、トイレは会場内にありません。

簡易トイレでもあったらすごく助かるのに!
なんて思いますが、それも混雑や様々な問題が怒るのを防ぐためなのかもしれませんね。じゃあどうするか!?NYのタイムズスクエアでカウントダウンしたいなら、トイレを我慢するか、垂れ流すかのどちらかしかありません。
そこでロマン溢れる夢のカウントダウンの為に、理性のある大人達は、いろんなものを我慢して「大人用紙おむつ」を履くのです。
大人なのに、オムツを履く屈辱に耐える為の勇気をくれたのは、一緒に騒いでくれた友達でした。一緒にカウントダウンに行くeriが、マンハッタンのお店で紙おむつを購入してくれて戻ってきました。

ハルさん先履いてよ。

よしっ!任せとけ!!
ということで、勢いに任せてズボンを脱ぎ、紙おむつを装着!
…すっごい不快感 笑
めちゃめちゃ慣れない股の感触がかなり気持ち悪かった。でも履いてればなれるだろうと心を強く持つことにしました。


いつでもいいですよー
せっかくなので、記念にオムツを履いてダンス撮影してもらいました。僕のちっぽけなプライドを捨て去るには、十分インパクトのある苦行でした。笑

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オムツダンスをしたのは、テルマやeriのような未来ある若者に、年上のおっさんがプライドを捨て去ることの大切さをわかってほしかったから…ではなく、単に楽しかったから 笑
さあ皆さんもぜひパンツをオムツに履き替えて、万全の準備でカウントダウンに臨みましょう!
来年の数字の入ったベタなサングラス、帽子などの小物
気分を盛り上げる為のベタなグッズは、手頃な値段で街中に売っています。僕は2016と数字が入ったサングラスを購入しました。あと、防寒対策と自分へのお土産も兼ねて、ニューヨークっぽいニット帽を買いました。
考え方は人それぞれだと思いますが、年越しグッズはその時にしか使わないので、あとで荷物になりやすいです 笑 だからこそ記念品と考える方もいるかもしれないですが、かなりの数の記念品がカウントダウンイベント中に無料で配られる(正確には一つずつ配られるわけではなく、ゲットしなければいけません)ので、それをゲットして身につけていけば、それっぽい格好になってくるので、そんなに気合を入れてベタな小物を買わなくてもいいかもしれないです。
暇つぶしの為にトランプやゲームとおやつ
実際良い場所を取る為に、かなり早めに入場しておく必要があります。僕らはちなみに昼の3時くらいから並んで中に入りました。
タイムズスクエアのカウントダウンイベントでは、その年活躍した有名アーティストなどのライブがあります。でもそれも昼間からずっとやるわけではありませんので、何も用意していないと時間を持て余してしまいます、寒いし…。なので、寒さを忘れる為にも、待ち時間を有意義に過ごす為にも、トランプやポケッタブルゲームなど持っていくといいですよ。スマホゲームでもいいけど、友達と行くならみんなで遊べるし!
あと、お腹が空くのでちょっとしたおやつもあると助かります。ものを食べれば体力もつきますし。やっぱり長時間寒い中で過ごすと、体力がかなり減ります。カウントダウンやアーティストのライブなどで全力で騒ぐ力を養う為にも、軽いおやつは良きパートナーです。
ゲームもおやつも荷物にならない小さめのものが理想です。会場内に入る前にセキュリティーチェックがあって、大きな荷物は持って入ることが出来ません。ちゃんとした基準は分からないですが、リュックを取られている人がいたので、ポケットに入るか、ビニール袋とかで持って行けるくらいがいいと思います。
今年最後の晩餐は焼肉で、、、そして本物の勇者に
それぞれ準備を終えて集まった7人の勇者の卵が、今年最後の晩餐に選んだのは日本の「焼肉」でした!だいたい3日間くらい日本食を食べないと、やっぱり日本食が恋しくなります。
今回色々と僕らを案内してくれたNancyさんが、どーしても肉を焼いて食したいということで、カウントダウン会場入りする前の最後の食事は日本の焼肉店「Gyuukaku」に決まりました。
大衆焼肉であるはずの牛角も、ニューヨークでは高いです 笑 これから長い戦いになるので、しっかりと精力をつけておかないと!

水は控えた方がいいよ。
確かに!調子に乗って水分を取ると、絶対あとで後悔する羽目に…
そして、最後の食事を食べ終えた人から順番に、あることをする為に共用トイレをハックしていきます。トイレは普段早く空かないかと順番を待っているはずのものなのに、この時はみんな自分の番が来るのをためらっている様子…

それじゃあ行って来る!
一緒に順番待ちしていたテルマに、なぜか出発の一言を告げ、扉に入って鍵をかける。落ち着け!一回試し履きしているから大丈夫だ。僕は慣れた手つきでパンツを脱ぎ、手にしていた大人用オムツに履き替えた。
戻ってきたみんなの表情は、まるで戦場の最前線に出向く勇者のようだった。ドラクエの世界で「ニューヨーク・カウントダウン」というイベントが発生したら、「大人用オムツ」は超高額で取引される商品か、もしくは裏イベントで登場するアイテムだろう…
ポリスがうじゃうじゃいる境界線を突き抜ける
タイムズスクエア周辺には、ポリスがたくさん動員されています。この年、イスラム系の過激集団のテロ予告がニューヨークに出ていました。そんなこともあってか、いつにも増して厳重なセキュリティーにされていたそうですが、本当にすごいたくさんの屈強そうな警官達が 笑
どこにいたって危険はあるんだしと楽観視している僕ですら、ニューヨークでカウントダウンをすることに若干の不安はありました。でも、世界一強固と言われるニューヨークのセキュリティーもあるし、逆にそんな強固なニューヨークの大晦日に、本当にテロをしたいなら予告なんてしないだろって自分に言い聞かせていました。このポリスの厳重体制を見たら、なんか少し安心しました。
が、当然荷物チェックは厳しいです。空港の手荷物検査だと思ってもらえれば良いと思います。水の入ったボトルはダメとか規定サイズ以上のバッグは持っていたら入れないとか。リュックか手提げか忘れましたが、それもダメとか…手ぶらか、取られてもいいビニール袋とかで必要最低限のものを持っていくくらいが無難ですね。セキュリティー以外にも、大きな荷物は他の人の邪魔になって、スペースが減るっていう問題もあるのかもしれないですね。
盗難もあると聞くので、貴重品も小銭くらいにしておいて、なるべく持っていかないほうが安全です。セキュリティーチェックを終えて会場内に入るまでに30〜40分くらいだったかな。僕らはPM3時頃に列に並んでいたので、まだ比較的早いほうだったのかな。時間が遅くなるにつれて、会場に入れるまでに時間が長くなります。
海外人気アーティスト達のライブパフォーマンス
毎年その年に人気のあった海外のアーティストが、このイベントにゲスト出演してくれます。ライブチケットを取るのも困難なほどの人気アーティストが、このカウントダウンライブでは無料で見ることができます。最高の野外ライブです。
大都市ニューヨークの路上で、素敵な仲間達とニューイヤーを待ちながら、素敵な音楽を聴く。僕の中では、最初で最後のワーホリ生活の一年間を振り返りながら、未来の自分を想像する時間でした。雰囲気がいい夜にそんなことを考えると、自然と想像する未来も明るくなるのが、不思議なもんです。
海外アーティスト達のライブは、実際のライブリング以外にも、タイムズスクエアの大型モニターでも映し出されるので、どこにいても見ることができます。ライブ中は野外ライブ会場化するので、近くの人と踊ったり、アーティストと一緒に歌を口ずさんだり、アーティストに見入ったり、みんな思い思いに過ごします。
大好きなアーティストのライブを間近で見ようとAyu達が移動して、いつのまにか柵やロープで区切られて、僕らと離れてしまいましたが、なんとセキュリティーの警官の人に何か言って、ロープを超えてきました。さすが、生きる力が強い!
この海外アーティストのライブを見るだけでも、激混みのタイムズスクエアでカウントダウンイベントに参加する価値は、十分すぎるほどあると思いました。
また、ぎゅうぎゅう詰めで座ることすら出来ないと予想していた会場内は、場所によっては意外とスペースが空いていたりもします。僕がいたところも、かなり自由に動き回れるスペースがありました。
カウントダウン直前のNYタイムズスクエアの様子
カウントダウン直前のタイムズスクエアでは、様々な記念品が配られます。配られると言っても一人一人に手渡ししてくれるわけではなく、パレードのように歩いているスタッフがばらまいている感じです。
どうしても欲しい紫色の派手な「ニューイヤーハット」みたいなものがあったので、本気でゲットしに行きました!ロープで区切られているので、ロープギリギリで待ち構えて、スタッフがハットを投げる瞬間思いっきりジャンプしてハットをキャッチ!もしくは、大きな声で手を開いて「please!!!」この手法で、カナダのプライドパレードでも、たくさんの記念アイテムをゲットした経験があります。みんなも欲しいと言っていたので、5〜6個くらいゲットしました!のっぽな僕はこんな時役に立つ 笑 余ったので、可愛らしい金髪ギャル達にもあげました 笑
世界中からカウントダウンの為に集まった人たちですから、みんなかなりフレンドリーです。一人で来た人も、年配の素敵なおばあちゃんもカップルも、若者も。ティッシュやお菓子を交換したり、一緒に写真を撮ったりお話をしたり踊ったり、ハット以外にもバルーンスティックをゲットしたので、それを使ったりしてとにかくワイワイ盛り上がります。
テンションの上がった人は、なんか柱に登ったりします。僕も登りましたが、およそ100万人の人たちが紫のハットやバルーンスティックを持っている様子に感動して、見入ってしまいました。あの景観は今でも忘れられません。あんなに大勢の人と一緒の場所で過ごすカウントダウンも、人生で初めてでした。
そして、友人に迫る危機が…
そう、意外と大丈夫で忘れていましたが、僕らはもう何時間もトイレに行っていません。ニューイヤーまでまだ2時間くらいあるのに、友人がトイレに行きたいと。

頑張れ!でも、準備は万全だから我慢するな!
友人「いやだ!出来ない!!」

勇気がいるよな?一緒にカウントダウンしてやるから。10,9,8…
思わぬところでニューイヤー以外のカウントダウンが始まりましたが、友人は無事に波を超えたそうです。ちなみに7人の勇者みんな、嘘か本当かは分かりませんが、誰もオムツの力を借りなかったそうです。
そう、この年は例年よりすごく暖かい気候だったらしく、それも我慢できた要因の一つかもしれませんね。数時間前から僕もトイレがあればしたいなあとは思っていましたが、全然我慢できない感じではなく、けっこう楽勝でした!さすがに仕方ないとは言っても、お漏らしした年越しは少し嫌です…
Happy New Year の瞬間!花吹雪が舞い散る夜
ニューイヤーが近づくにつれ、残り〇〇hourとタイムズスクエアの大画面に表示されます。それがまたテンション上がるんですよね。そしてついに、hour表示からminuteに変わりました。高鳴る期待と、それを待ちわびる人たちの雰囲気で、テンションは最高潮です。
そして残り、10,9,8…HAPPY NEW YEAR!!!

・・・・・・
タイムズスクエアの大画面に映し出されたHAPPY NEW YEARの文字と同時に、その周りに花火が打ち上がりました!!
そして、空から大量の花吹雪が降ってきました。その光景が綺麗すぎて、幻想的すぎて、声も出なかったです。この瞬間を目に焼き付けようと、カメラを置き、ずっとその壮大な景観を見つめていました。
そして数秒後、目の前にいる一緒にカウントダウンにきた仲間や、周りにいる名前も知らない人たちと「HAPPY NEW YEAR」と声をかけ合いました。一緒に新年を迎えたみんなの表情が、何よりも最高でした!
普段クールなNancyさんも、この時ばかりはちょっと壊れていました 笑 それがまた面白かったです。
NYの粋な演出!?日本時間に合わせたニューイヤー
実はニューヨークに来てから知ったのですが、世界中で知られているニューヨーク現地時間のカウントダウンイベントの他に、日本時間でのカウントダウンも行われるという。日本人として、これは絶対参加したい!
日本時間でニューイヤーの瞬間
AM10時!その60秒前からカウントダウンが始まりました。カウントダウンされると、なんか急にドキドキします。カメラを構え、ムービーでニューイヤーの瞬間を撮るのか、写真で撮るのかで友人同士でワイワイしてました。

ムービー撮ってる
僕はもちろんムービー!写真で瞬間を撮るのは難しい…カウントダウンの焦りのせいで、みんなそれぞれ言いたいこと言って、あんまり人の話聞いてない 笑

とりあえずだまれ!笑
保護者役のナンシーさんが言っても聞かないフリ( ̄▽ ̄)

10,9,8,7…
大画面に映し出された数字が10秒前になると、誰からともなくカウントダウンで声を出し始めます。

あけましておめでとうございますー。
「Happy New Year」もいいけど、海外で「あけましておめでとうございます」って言えるのはやっぱりいいですね 笑
日本時間のカウントダウン、場所は?時間は?
場所は、メインのカウントダウンの場所と同じタイムズスクエアです。
時間は、10AM。日本とニューヨークの時差は14時間なので、日本時間で新年を迎える瞬間、ニューヨークの時刻は朝の10時です。日本の方が先に新年を迎えます。
どんな人、どれくらいの人が来る?
ニューヨーク在住の日本人や観光客、報道陣もたくさんいます。混んではいますが、早めに来なければ場所が取れないということはありませんでした。かなり余裕を持って、東芝の大画面に流れるカウントダウンの映像が見れます。
報道陣からインタビューされれば、その様子が日本で放映されるようですね。僕らは残念ながらインタビューされなかったですが、とてもいい思い出になりますね。
勇者の帰還
もうトイレにいくことも忘れ、最高に名残惜しい時間を楽しんでいました。その場から離れるのが少し寂しかったです。でも、ゲットした紫のハットと、たくさん撮った写真と、一緒に時間を過ごした勇者たちといることが、その寂しさを和らげてくれました。
何を話したか覚えていないですが、無事に戦場から帰還して家路に向かう勇者は、きっとこんな爽やかな気持ちなのだろう。

夢に描いたニューヨークのカウントダウンは、綺麗ごとだけではありません。プライドを捨て、腹をくくる覚悟がある勇者達が集う場所なのです。腹をくくった者だけが味わえる最高の瞬間なのです。
何もしなければ何事もなかったかのように過ぎ去る年越し。それが悪いわけではなく、穏やかに過ごす年越しもまた、無事に新年を迎えられたと喜ぶべき瞬間なのだと思います。
僕は歳をとるにつれ、家族と穏やかに家で過ごす年越しの良さが分かってきました。しかし、こうやって世界中の人々が一緒の空間で過ごす、壮大なスケールの年越しもまた、すごく魅力的で、新しい年の始まりを力強く後押ししてくれる最高の瞬間だと感じることが出来ました。
ニューヨークのカウントダウンで出会った全ての人と、一緒に時間を過ごしてくれた仲間達に、深く感謝しています。
最後になりますが、トイレは会場から少し離れた場所でした方が良いです。近くのお店の人は、カウントダウン後のことを予測して、トイレは貸してくれません 笑
プライドを捨て、オムツを履いた勇者達。最後まで我慢した人たちも、恐怖を飲み込んでオムツを活用した人たちもまた、立派な勇者だと思います。ニューヨークに集った勇者達に乾杯!!